大阪・関西万博の会場である夢洲(ゆめしま)のウォーターフロントに堂々と佇む日本館は、経済産業省が中心となって総合プロデュースを手がけたホスト国の旗艦パビリオンです。日本館のテーマは「いのちと、いのちのあいだに」。万博全体のメインテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を、日本独自の自然観や循環の思想を通じて深く掘り下げる試みとして設計されました。
来場者の目を真っ先に奪うのが、大胆かつ温もりを感じさせる大阪万博 日本館の建築デザインです。建物全体に国産のCLT(直交集成板)や間伐材をふんだんに活用し、外郭には光を柔らかく透過する膜素材を採用。単なる巨大建造物にとどまらず、万博閉幕後の解体・部材再利用まで緻密に計算された「循環型建築」のプロトタイプとして世界各国の建築関係者からも高く評価されています。
ファサードを歩くと、潮風と木材の香りが心地よく漂い、従来のコンクリート主体の国家パビリオンとは一線を画す「呼吸する空間」が広がっています。建築家や構造設計チームが記者会見で語った「建てること自体が資源の循環であり、いのちのリレーである」というコンセプトが、現場の細部に至るまで息づいています。