電動車(EV)の駆動モーターに不可欠な高機能部材、それが「電磁鋼板」だ。モーターの効率を左右するこの高度な鉄鋼製品の確保こそ、EV時代における自動車メーカーの生命線と言える。
世界の競合企業が虎視眈々とシェアを狙う中、国内における「電磁鋼板サプライチェーン」の強固な構築は急務だ。日本製鉄が誇る世界最高峰の技術力を自社陣営に囲い込みたいトヨタと、特定のメーカーに頼らずグローバル市場で適正な対価を得たい鉄鋼側との間には、微妙な温度差も漂う。製品の供給量と価格設定を巡る火花は、すでに静かな合戦の様相を呈している。