ブランド「grounds」を手掛けるのは、デザイナーの坂部三樹郎氏だ。ファッションブランド「MIKIO SAKABE」で培った前衛的な感性を足元へと落とし込み、株式会社FOOLHOODを通じて独自の世界観を発信している。彼が提示したコンセプトは極めてシンプルでありながら刺激的だ。「人間と地球の接点である靴を変えることで、歩く行為そのものの体験を変える」。
かつて東京ファッションウィークのランウェイでお披露目された初期のグラフィックや実験的デザインは、集まった批評家たちの度肝を抜いた。単に奇抜なだけではない。足型に対する緻密なアプローチと、立体的な彫刻を思わせる透明アウトソールは、どこか停滞感が漂っていたアパレル・シューズ業界に真新しい風を吹き込んだのである。