映画人としての彼の足跡を振り返るうえで、絶対に外せない一作がある。2017年に公開された映画『こどもつかい』だ。メガホンを取ったのは、『呪怨』シリーズで世界を恐怖に陥れたJホラーの第一人者、清水崇監督である。
本格的なホラー映画への出演でありながら、単なる恐怖体験にとどまらない深い精神性を表現した演技は、上質なサスペンス映画としての完成度をも誇っていた。あの現場で培われたクリエイティブな熱量と演出への深い理解が、現在のプロデュースワークへ脈々と受け継がれていることは疑いようがない。カメラの前に立った記憶が、今度は制作者として現場を統括する圧倒的な強みへと昇華しているのだ。