柿島屋の歴史は、明治初期の横浜開港と深く結びついている。当時、文明開化の波に乗って肉食文化が急速に広まる中、馬の売買や物流の拠点であった町田の地に店を構えたのがすべての始まりだった。140年以上という気の遠くなるような歳月の中で、幾多の時代の変遷を見つめながらも、馬肉に対する妥協なきこだわりだけは頑なに受け継がれてきた。
日本全国に馬肉料理を提供する店は数あれど、これほど長きにわたり一本筋を通してきた専門店は極めて稀だ。仕入れられる桜肉は常に鮮度抜群で、肉質の柔らかさとクセのない上品な旨味が際立つ。馬肉独特の臭みが一切ないのは、長年培われた確かな目利きと徹底した品質管理の賜物だと言える。