田中雅美さんの現在の幸福を理解する上で避けて通れないのが、一度目の結婚生活とそこから得た教訓です。田中さんの結婚歴は2回であり、初婚は2009年、30歳の節目でした。
当時の相手は、知人の紹介で知り合ったIT関連企業の役員を務める年上の男性でした。五輪メダリストの華やかな結婚としてワイドショーでも大きく取り上げられましたが、結婚生活は約2年半で幕を閉じ、2012年3月に協議離婚が成立しています。
公式発表資料や当時のインタビューで語られた元夫との離婚理由の核心は、典型的な「生活のすれ違い」でした。現役を退いてタレント・コメンテーターとして早朝番組や深夜のスポーツ中継、全国各地での講演会に飛び回っていた田中さんと、激務を極めるIT企業の幹部として深夜まで仕事をこなす元夫。二人の生活時間帯は完全に逆転し、同じ屋根の下で暮らしていながら顔を合わせて言葉を交わす時間が著しく減少していきました。
さらに、当時の特番インタビューや手記で語られたのは、「妻として完璧であらねばならない」という田中さん自身の気負いと、それに伴う精神的摩耗でした。アスリート時代に培ったストイックさゆえに、仕事で疲れ果てていても家事を完璧にこなそうとし、相手にも無意識に高い水準を求めてしまったと振り返っています。コミュニケーション不足が積み重なり、互いの心理的バウンダリー(境界線)が曖昧になった結果、修復不可能な溝が生じてしまったのが1度目の離婚の真相でした。