スタジオの重いドアが開き、早朝のセットに彼女が姿を現した。長時間の撮影スケジュールにもかかわらず、疲れた素振りすら見せない。「おはようございます!」と響く明るい声が、緊張感漂う現場を一瞬で和らげる。しかし、リハーサルのベルが鳴ると空気は一変した。
カメラのレンズを見つめる瞳から、バラエティで見せるコミカルな愛らしさは消え去っていた。今回独占密着したドラマ撮影の現場で印象的だったのは、彼女が自分の出番ではないシーンでもモニターに張り付き、他のキャストの芝居を食い入るように観察していたことだ。「どうすればこの感情がもっと観客に届くか」。監督とのディスカッションは時に数分間に及び、提案された演出を即座に自分のものへと昇華させていく。ブレイクの背景にあるのは偶然の幸運などではなく、愚直なまでに泥臭い努力の積み重ねだった。