特撮作品における悪の組織といえば、恐怖による支配や部下の使い捨てが定番でした。しかし、ゴリとラーの関係はそうしたステレオタイプとは一線を画しています。二人の間には、単なる上官と部下を超えた強固な信頼関係と深い情愛が存在していました。
作戦が失敗した際、ゴリがラーを叱責したり手を上げたりする場面はあったものの、ゴリは決してラーを見捨てませんでした。母星を追われ、広大な宇宙で孤立無援となった境遇の中で、互いにとって「世界でたった一人の同胞」であったことが、二人の結びつきをより強固なものにしていたのです。
ラーがゴリに絶対の忠誠心を抱いていた理由は、ゴリの知性への心酔だけでなく、孤独な逃亡生活を共にする中で培われた親愛の情にありました。ゴリの理想とする世界を誰よりも信じ、主君のためなら自らの命を差し出すことも厭わないラーの無償の忠義は、悪の側にありながら極めて純粋で人間的な輝きを放っていました。