『ごくせん』が単なるトレンドドラマに終わらなかった最大の理由は、脇を固めるベテラン勢の圧倒的なコメディセンスと演技の深みにある。特に生瀬勝久演じる猿渡一力教頭とヤンクミの掛け合いは、劇中に欠かせない最高のスパイスだった。教頭の嫌味でありながらどこか憎めない絶妙なコミカルさは、今見ても腹を抱えて笑える。
また、ヤンクミの実家である任侠一家「大江戸一家」の組長・山口黒吉を演じた宇津井健さんをはじめ、阿藤快さん、金子賢といったキャストが醸し出す温かみと情に厚い空気感が、作品のバックボーンを強固なものにしていた。彼らの存在があったからこそ、学園モノでありながら幅広い世代の支持を集める国民的番組となり得たのだ。