肉体を劇的に変化させるアプローチは、今回が初めてではない。NHK大河ドラマ『どうする家康』で主人公の徳川家康を演じた際も、彼は若い頃の俊敏な青年期から、後半の晩年期に至るまで、見事な体重コントロールと立ち振る舞いの変化で時代の変遷を表現してみせた。
当時、NHK総合の画面を通じて全国のお茶の間に届けられた晩年の家康像は、威厳と孤独を漂わせる重厚な姿だった。役のために意図的に増量し、貫禄を作り上げるストイックさは、まさに一流の役者の証だ。作品の質を高めるためなら、自らのビジュアルをどのように変貌させることも厭わない。その妥協なき姿勢は、当時から業界内で高く評価されていた。