松岡修造氏のバックボーンを紐解くと、日本の近代産業史を代表する驚くべき名門家系に行き当たります。
彼の曽祖父は、阪急電鉄や宝塚歌劇団、東宝をはじめとする阪急東宝グループ(現・阪急阪神東宝グループ)の創業者である小林一三氏です。さらに父は元東宝社長の松岡功氏、母は元宝塚歌劇団星組男役トップスターの千波静氏という、まさに正真正銘の「華麗なる一族」の血筋を受け継いでいます。
しかし、彼は敷かれたレールに安住することを拒みました。名門・慶應義塾高校を中退して単身渡米し、経済的支援を断たれながらも自力で皿洗いや過酷な下積み生活を経験し、泥臭くプロテニスプレーヤーへの道を切り拓いたのです。名家特有の洗練された気品を持ち合わせながら、誰よりも汗を流し、泥にまみれることを厭わない姿勢は、この過酷な若き日の挑戦から形作られました。