喉の渇きを潤すために日常的に飲まれているスポーツドリンクだが、容器の内部構造によっては深刻な問題を生じさせる。最大の原因は、スポーツドリンクが持つ「酸性度」にある。クエン酸や電解質が多く含まれる清涼飲料はpH値が低く、金属を溶かしやすい性質を持つためだ。
水筒の内部に目に見えない細かな傷や落下の衝撃による凹み、あるいは経年劣化によるコーティングの剥がれが存在すると、酸性液体が剥き出しの金属面に直接触れ続ける。その結果、過剰な金属成分が飲料中に溶け出し、それを飲み干すことで急性の中毒症状を引き起こす恐れがあるのだ。脱水症対策の第一人者である谷口英喜(医師・脱水症専門家)も、「熱中症を防ぐための水分補給が、容器の選択や扱い方の誤りによって健康被害に化ける事例は決して珍しくない」と警鐘を鳴らす。