海外の語学学校や外資系オフィスの現場観察を行うと、ネイティブ同士の雑談では辞書的な「similar」よりも、情緒豊かでビビッドなイディオムやスラングが飛び交っている実態が浮かび上がります。「似ているどころか、完全に見分けがつかないレベル」を伝えるための強力な語彙群です。
もっとも知名度が高く、かつ日常的に愛用されているのが「like two peas in a pod(一つのさやに入った2粒の豆のように)」という瓜二つの英語イディオムです。これは単に外見が似ているだけでなく、いつも一緒に行動し、息がぴったり合っている親密な二人を形容する際に抜群の相性を誇ります。
【two peas in a podの例文】
・Those two sisters are like two peas in a pod; they finish each other's sentences.(あの姉妹は瓜二つで息もぴったりだ。お互いの言いたいことを先回りして言ってしまうほどだ)
外見が「生き写し」であることを強調したい場面では、次のスラング・口語表現が決定打となります。
1. dead ringer(そっくりな人、瓜二つ)
競馬の替え玉馬(ringer)に由来する表現で、「dead」は「完全に、正確に(exactly)」を意味します。「He is a dead ringer for Elvis(彼はエルヴィスの生き写しだ)」のように、息を呑むほど似ている対象に対して使われます。
2. spitting image(瓜二つ、生き写し)
「spirit and image(精神と姿)」が転訛したとされる伝統的な口語表現です。「She is the spitting image of her grandmother(彼女はおばあさんの若い頃にそっくりだ)」という形で、家族間の劇的な類似を褒める場面で定番化しています。
3. carbon copy(完全な複製、そっくりそのもの)
複写用のカーボン紙から生まれた表現で、容姿だけでなく「行動パターンや仕事の進め方まで寸分違わず同じ」であることを少しユーモラスに指摘する際に使われます。
オンラインのSNSやコミュニティの会話ログを検証しても、「He looks like him」と平坦に述べるより、「He is literally a dead ringer!」と表現した方が、感情の乗った生き生きとしたコミュニケーションとして受け止められていることが分かります。