吉川美冴貴の最大の魅力は、小柄な身体からは想像もつかないほどパワフルでタイトなドラムの実力にあります。SHISHAMOのキャッチーなメロディを支えつつ、変拍子や細やかなアクセントを難なくこなす技術力は、同世代のドラマーの中でも群を抜いています。
彼女のドラミングの特徴は、粒立ちの揃ったスネアの音色と、疾走感を失わない強靭なタイム感です。宮崎朝子が紡ぐポップなコードワークと歌心に寄り添いながら、楽曲のダイナミクスを完璧にコントロールしています。ライブでの気迫あふれるソロパフォーマンスや力強いスネアショットは、多くのオーディエンスを圧倒してきました。
こだわりの使用機材・ドラムセットについても触れておきましょう。吉川美冴貴は日本の老舗ドラムメーカーであるCANOPUS(カノウプス)のユーザーとして知られています。ヴィンテージ感のある温かい鳴りと現代的なアタック感を併せ持つセットを好んで使用しており、スネアドラムやシンバル(主にZildjian)の選定にも一切の妥協がありません。楽曲ごとに異なる音のニュアンスを繊細に叩き分ける機材セッティングが、SHISHAMOサウンドの強固な土台を形作っています。