彼女の家庭では、これまでにも子どもたちの突然の入院や重症化が報告されてきた。特に乳幼児期から小児期にかけて多発するクループ症候群や、喘息発作、高熱に伴う脱水症状などは、幼い子どもを持つ親にとって常に隣り合わせの脅威である。
クループ症候群特有の「犬が吠えるようなコンコンという咳」や「息を吸い込むときのひゅーひゅーという音」は、夜間に急速に悪化することが多い。辻も過去に、息子の呼吸困難を目の当たりにし、パニックになりそうな自分を必死に抑えながら救急搬送を選択した経験を明かしている。病名が判明し点滴が開始されても、酸素モニターの数値に一喜一憂する日々。病室の硬いパイプ椅子で夜を明かす過酷さは、病児を抱えた経験のある親なら誰もが痛いほど理解できるはずだ。