長年ささやかれる怪しげな風聞に対し、業界内部でも自浄に向けた取り組みが進められている。青二プロダクションをはじめとする歴史ある大手プロダクションでは、所属声優の権利擁護とコンプライアンス遵守の徹底が強く推進されてきた。若手タレントが不当な要求やハラスメントに直面しないよう、現場へのマネージャー同行や法的なバックアップ体制を厳格化している。
業界団体である日本声優事業社協議会(JVA)の動きも見逃せない。健全な取引環境の構築に向けてガイドラインを整備し、ハラスメント防止のための研修や相談窓口の運用を実施している。密室での不透明な個人交渉を排除し、組織的かつオープンなオーディションプロセスを確立しようとする意識は、業界全体に着実に浸透しつつある。