神谷浩史がすでに本作へ出演していると誤解される最大の要因は、過去にファンの間で繰り広げられた上弦の壱・黒死牟(こくしぼう)のキャスト予想合戦にあります。
原作漫画で黒死牟が登場した際、その圧倒的な威厳と底知れぬ静謐さ、そして冷徹な佇まいから、ファンの間では「この難役を演じられるのは神谷浩史しかいないのではないか」「いや、津田健次郎か井上和彦か」といった議論がネット掲示板やSNSで白熱しました。特に、神谷浩史が放つ冷徹さと気品を兼ね備えた低音・中音ボイスのイメージが黒死牟のキャラクター像と見事に合致していたため、「内定しているらしい」という根拠のない噂まで一人歩きした経緯があります。
実際には「刀鍛冶の里編」の冒頭(上弦集結シーン)において、黒死牟役は名優・置鮎龍太郎が担当することが正式発表されました。この配役発表によって噂には終止符が打たれたものの、「神谷浩史=黒死牟」というイメージが強烈に刷り込まれた一部の視聴者の記憶に、今なお勘違いの残り火が燻り続けています。
さらに、愈史郎(ゆしろう)役の山下大輝や、下弦の伍・累役の内山昂輝など、繊細な少年〜青年ボイスを巧みに操るキャスト陣の熱演を聞いたライト層が、「神谷浩史の声に似ている」と混同したケースも散見されます。