舌が黒くなった際、最も恐ろしいのは悪性腫瘍(舌癌や悪性黒色腫)との鑑別です。「黒毛舌なのか、それとも癌なのか」という不安に対し、専門医が見極めるポイントが存在します。
まず、一般的な舌癌の初期症状は「白斑(白い斑点)」や「紅斑(赤い斑点)」、「治らない口内炎のような潰瘍」として現れることが多く、舌全体が均一に黒くなるケースは極めて稀です。舌に発生する悪性黒色腫(メラノーマ)は非常に珍しい疾患ですが、境界が不明瞭な黒いシミや盛り上がった黒色結節として出現します。
もし以下のような兆候が見られる場合は、黒毛舌ではなく専門的な精密検査が必要な病変の可能性があります。
・黒い部分にしこり(硬い塊)があり、触ると周囲と感触が明らかに違う
・黒ずみの一部がえぐれて潰瘍になっており、2週間以上治らない
・触れなくてもズキズキとした自発痛があり、出血を伴う
・舌の縁(側面)や裏側に、左右非対称な黒い斑点ができている
・首のリンパ節が腫れて触れる
舌の表面全体や奥が薄皮や苔のように黒くなっているだけで、しこりや激痛がなければ癌の可能性は極めて低いと言えます。しかし、自己判断で放置することは避け、少しでも異変を感じたら専門機関を頼るのが賢明です。