現代の漫画・アニメ産業は、単にストーリーを提供するだけでなく、若者の言語生態系そのものを形作る一大インフラとなっている。SNS時代におけるコンテンツ消費は、気に入ったセリフや単語をユーザー同士でパロディ化し、日常のコミュニケーションに取り込むことで完結する。
ネット空間での拡散速度はかつてないほど速い。ゲームのプレイ中に自らのミスを「今のプレイ、しゃばすぎた」と自虐したり、推しキャラのギャップ萌えを表現する際に「普段は強いのに私生活がしゃばくて最高」と評したりと、使い方のバリエーションは無限に広がっている。
流行語の多くが短期間で消費されて消えていく中、物語という強固な文脈を持つスラングは息が長い。作品への愛着が言葉に生命力を与え、若年層の日常会話に深く根を下ろしていくのだ。