セアカゴケグモに噛まれた際の初期症状は、針でチクッと刺されたような軽い痛みや熱感から始まります。咬傷部には小さな赤い斑点や軽度の腫れが現れますが、スズメバチのような即時的な激痛ではないため、その場では気づかないケースも少なくありません。
危険なのは、受傷後15分から数時間が経過した段階です。局所の痛みが次第に増悪し、リンパ節を通じて太ももや腹部、背中、全身へと広がっていきます。噛まれた手足の局所的な異常発汗や皮膚の赤み、鳥肌が立つ現象はゴケグモ類に特有のサインとされています。
特に注意すべき重症化リスクは以下の通りです。これらは全身に毒が回った兆候であり、速やかな医療介入を要します。
・胸部や腹部の筋肉が硬直するような激しい激痛(腹膜炎や心筋梗塞に似た痛み)
・著しい血圧上昇や頻脈、不整脈
・激しい嘔気・嘔吐、頭痛、全身の脱力感
・呼吸困難やめまい、意識混濁
体力の低い乳幼児や高齢者、心血管疾患などの基礎疾患を持つ方は重症化しやすいため、初期症状が軽く見えても決して油断は禁物です。