将来の開催地決定をめぐる動きも実にドラマチックだ。2030 FIFAワールドカップは、大会100周年を記念して南米ウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイで開幕戦を実施した後、メインの開催地をスペイン、ポルトガル、モロッコへ移すという前代未聞の3大陸・6カ国横断スタイルが採用された。政治的配慮と記念行事の融合が生んだ新たな試みと言える。
さらに、続く2034 FIFAワールドカップの開催地にはサウジアラビアが事実上内定した。国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が進めるグローバル拡大路線と、潤沢な資金力を背景にした中東の国家戦略が見事に合致した結果だ。スポーツを通じた国家ブランドの再構築を目指す動きは、開催地選定の潮目を完全に変えてしまった。