「書類を揃えて現地に行けば、窓口の職員が親切に書き方を教えてくれるだろう」――そう考えて直接出向く利用者が後を絶ちませんが、現在の法務局においてその認識は極めて危険です。さいたま地方法務局川口出張所へ足を運ぶ前に絶対に知っておくべき決定的な理由は、「登記相談(登記手続案内)が完全事前予約制へとシフトしており、飛び込みでの相談対応が原則として行われていない」という点にあります。
かつてのように番号札を取って待てば対面で書き方を手ほどきしてもらえた時代は過去のものとなりました。現在、職員による対面案内を受けるには、法務局の専用予約サイトまたは電話による事前申し込みが不可欠です。しかも、1枠あたり20分程度という厳格な時間制限が設けられており、相談枠自体も数日先まで埋まっているケースが日常茶飯事となっています。
さらに2026年の法務行政を取り巻く背景として、法改正に伴う権利登記の厳格化が挙げられます。登記漏れに対する過料適用のカウントダウンや、氏名・住所変更の義務化スケジュールが重なり、川口出張所が管轄する巨大ベッドタウンエリア(約85万人規模の人口を抱える川口・戸田・蕨エリア)からの相談が殺到しています。下準備なしに窓口を訪れれば、単に「相談の予約を取って出直してください」と案内されるだけで、貴重な半日を棒に振ることになりかねないのです。