駿河湾へ急激に落ち込む断崖絶壁に位置する薩埵峠。2026年秋に発生した斜面崩壊は、展望台ウッドデッキの基礎部分からわずか数メートルの至近距離にまで迫る深刻な規模でした。現場周辺の表層土が幅約数十メートルにわたって滑落し、地盤が著しく脆弱化したため、静岡市清水区および関係機関は即座に展望台および直近の遊歩道区間を「全面通行止め」に指定しました。
2026年を迎えた現在も、薩埵峠展望台のウッドデッキへ至る主動線は固く閉鎖されています。現場には強固な立入禁止バリケードと警告看板が複数設置されており、物理的にデッキへ足を踏み入れることはできません。観光関係者や地元ボランティアの証言によると、「週末になると閉鎖を知らずに訪れ、フェンスの前で呆然と立ち尽くす旅行者が今なお散見される」といいます。かつて広重が描いたあの構図をその場で直接拝むことは、安全上の理由から現時点でも不可能な状態が続いています。