ドライ戦争は、戦後数十年間にわたって固定化されていたビール業界の勢力図を根本から破壊しました。
1980年代前半、ビール市場はキリンがシェア約60%を握り、サッポロが約20%、アサヒとサントリーが約10%前後で分け合う「1強3弱」の体制が続いていました。誰もがこの牙城を崩すことは不可能だと考えていました。
しかし、ドライ戦争を契機にアサヒは猛追を開始。1996年には、アサヒスーパードライが単一銘柄としてキリンラガービールを抜き国内トップの座を奪取します。さらに1998年、アサヒはビール単体の市場シェアでキリンを逆転。そして2001年には発泡酒などを含めたビール類総市場でも年間シェア首位に立ち、半世紀に及ぶキリンの天下を終わらせる「世紀の逆転劇」を完結させました。