彼女の歩みを語る上で、切っても切り離せないのが「家族」の存在だ。父・英二氏は男子三段跳びでかつて日本記録を樹立した伝説的選手であり、姉の早紀もまた日本トップレベルで活躍するジャンパーである。まさに日本陸上界を代表する跳躍一家だ。
幼少期から自然と陸上の世界に親しんだ背景はあるものの、それは同時に巨大なプレッシャーとの戦いでもあった。「父の娘」「姉の妹」という周囲からの視線は、時に重荷となったに違いない。しかし、彼女はその運命から逃げることなく正面から向き合った。血統という言葉だけで片付けられることを嫌い、自らの努力と実績で「剱持クリア」という唯一無二の存在感を確立していったのだ。偉大な家族の存在は、今や比較対象ではなく、切磋琢磨し合える最強の理解者であり道標となっている。