この過熱するブームを語る上で欠かせないのが、日本のプラモデル・模型製造業を牽引してきた老舗メーカーの存在だ。なかでも青島文化教材社(アオシマ)の功績は計り知れない。同社の「もっとグラチャン」シリーズや手のひらサイズの「グラチャンコレクション」は、マニア垂涎のオーバーフェンダーやスリットスポイラーを驚異の金型技術で再現している。
対するフジミ模型も、ハイソカーや街道レーサーのベースとなる名車キットを多数展開し、モデラーの工作意欲を刺激し続けてきた。両社が競い合うようにリリースするキットは、単なる量産品ではない。当時の空気感をミリ単位で捉え直した、造形師たちの執念が宿る工業工芸品だ。