薬物の噂と並んで検索されるのが、彼女の「ビーチバレー 引退理由」です。一部の心ないネット掲示板では、引退の背景に何らかのスキャンダルがあったのではないかと邪推する声もありましたが、当時の記録を振り返れば、その引退理由は極めてストイックなアスリートとしての矜持に基づいています。
三重県立津商業高校時代、春高バレーやインターハイ、国体でレギュラーとして活躍した浅尾さんは、高校卒業後にビーチバレーへ転向。類まれな美貌と抜群のスタイルから「ビーチの妖精」と称され、日本中にビーチバレーブームを巻き起こしました。しかし、その華やかさの裏で、彼女は「実力が伴っていない」「客寄せパンダ」といった過剰なメディア報道と世間の偏見に人一倍苦しめられていました。
当時のインタビューや記者会見で浅尾さんは、砂の上で血のにじむようなトレーニングを重ねながらも、勝てない悔しさと戦い続けた日々を吐露しています。そして2012年12月、ロンドン五輪出場を逃したことを機に、26歳の若さで現役引退を決断。「やりきったという気持ちが強い。これ以上、自分を追い込んで競技を続ける情熱を保てない」と涙ながらに語った会見は、多くのスポーツファンの胸を打ちました。スキャンダルなどではなく、限界まで砂浜を駆け抜けた末の、誠実で潔い幕引きだったのです。