岡山県笠岡市に位置する北木島。石材の産地として知られるこの静かな島で、大吾の父親は島民なら誰もが知る名物存在として過ごしてきた。海の男らしい豪快さと、理屈では測れない独自の行動美学。海に囲まれた環境ゆえの破天荒なエピソードは、挙げれば切りがない。
幼少期の大吾が見た父の姿は、まさにワイルドそのものだった。自分の船を持ち、海とともに生きてきた男の言葉は力強い。周囲の目を気にせず、己の直感だけで突き進む。そんな父親の背中を見て育ったからこそ、大吾の中に「多少のピンチなど笑い飛ばせばいい」という腹の括り方が自然と染み込んだのだろう。