理想と現実の間には深い溝がある。2024年の食材価格は2020年比で平均23%上昇した。星型に切り抜いた野菜の端材は廃棄される。効率は悪い。人手不足も深刻だ。学校栄養士の配置率は全国平均で68%に留まり、一人の栄養士が複数校を掛け持ちするケースも珍しくない。
東京都の公立小学校では、2023年に七夕給食の簡素化を決定した。星型の食材を減らし、ゼリーも既製品に切り替えた。保護者からは落胆の声が上がったが、現場の負担を考えれば致し方ない選択だった。
一方で工夫する学校もある。神奈川県のある中学校では、生徒が家庭科の授業で星型の野菜を切る実習を行い、それを給食に使用する取り組みを始めた。労力の分散と教育効果の両立だ。栄養士の負担は減り、生徒は調理の大変さを実感する。