島の北部に聳え立つ標高4,095メートルのキナバル山。その麓に広がるのが、2000年にユネスコ世界自然遺産に登録されたキナバル自然公園だ。標高差が生み出す多様な気候帯により、熱帯低地林から高山植物に至るまで、驚くべき密度の生命が凝縮されている。
公園内には、世界最大のウツボカズラとして知られるネペンテス・ラジャや、数千種におよぶ野生のラン、そして世界最大の珍花ラフレシアが自生している。わずか数平方キロメートルの範囲に、ヨーロッパ全土を上回る植物種が存在すると言われるほどだ。この奇跡的な生態系を守るため、厳格な入園管理と研究者によるモニタリングが連日続けられている。