航空機の価値は時間とともに複雑に変動する。
新造機は納入直後から減価償却が始まるが、その速度は一定ではない。最初の5年間は急速に価値を失うが、その後は緩やかになる。機齢15年から20年の機体は、メンテナンスコストと残存価値のバランスが取れた「スイートスポット」とされ、需要が高い。
市場価格に影響する要因は多い。燃油効率、騒音規制への適合、部品の入手しやすさ、人気路線での運用実績。ボーイング737シリーズやエアバスA320ファミリーは、部品供給網が確立しているため中古市場でも高値を維持する。逆に生産終了から年月が経った機種は、いかに状態が良くても買い手を見つけにくい。
PlaneMartに掲載される価格は「asking price(希望価格)」だ。実際の成約価格はこれより10%から20%低いことが多い。業界では交渉が前提とされており、初期提示額は交渉余地を含んだ数字になる。経験豊富なバイヤーはこの慣習を熟知している。