購入を検討する上で絶対に知っておかなければならない決定的な弱点が、凍結路面(アイスバーン)における制動性能の低さです。新雪や踏み固められた圧雪路面であれば、トレッド面に刻まれたサイプと特殊なコンパウンドが雪を噛んで十分なトラクションを発揮します。しかし、気温が氷点下に達して路面がカチカチに凍りついたブラックアイスバーンや交差点のミラーバーンでは、ゴム自体が硬化して路面の水膜を除去しきれず、滑るリスクが跳ね上がります。
雪道性能の限界を見誤ると重大なスリップ事故に直結します。なお、主要メーカーの製品には「スノーフレークマーク(欧州で冬用タイヤと認証されたマーク)」が刻印されており、高速道路の冬用タイヤ規制でもそのまま通行が可能です。ただし、大雪警報発令時などに実施される「全車両チェーン装着規制」が発令された場合は、スタッドレスタイヤと同様にチェーンを巻かなければ走行できません。「規制をクリアできるからどんな雪山でも大丈夫」と過信するのは極めて危険です。