カタログスペックや公式画像だけでは見落としがちなのが、「完全フルフラット」という言葉に対する認識のズレです。ネット上では「そのまま布団を敷けばベッドになる」という声も見られますが、実際にはいくつかの物理的な段差と傾斜が存在します。
最大の問題は、倒した背もたれ自体の傾斜と後席ヘッドレスト部分の落ち込みです。背もたれは低く沈み込みますが、フロアに対して約3度ほど持ち上がっています。頭をリアゲート側(トランク側)に向けて寝る場合、頭が下がってしまうため非常に寝心地が悪くなります。そのため、車中泊時は「前席側(前方)を頭、リアゲート側を足」にして就寝するのが鉄則です。
また、前席を前にスライドさせた際にできる足元の隙間には、市販の「車中泊用隙間クッション」やハードタイプの収納ボックスを配置して足場を確保する必要があります。その上で、シート背もたれのクッション形状による微細な凹凸を吸収するため、厚さ8cm〜10cm程度の高密度インフレーターマットを敷くことが、翌朝の腰痛を防ぐための決定的なポイントとなります。