私生活において、南田洋子を語る上で欠かせないのが俳優・長門裕之との存在だ。川島雄三監督の傑作『幕末太陽傳』や今村昌平監督の『豚と軍艦』など、数々の映画やテレビドラマで共演を重ねた二人は、芸能界を代表する「おしどり夫婦」として広く親しまれた。
華やかな芸能界の第一線で活躍し続けた二人の絆は、画面越しにも伝わるほど強固なものだった。しかし、晩年に訪れた認知症という試練は、二人の生活を大きく変えた。長門がメディアの前で明かした介護の日々は、それまでの理想的な夫婦像を超えた、生々しくも深い愛の葛藤を浮き彫りにした。