この現象をさらに強固なものにしているのが、世界中から日本を訪れる旅行者たちの視点だ。画一的な観光地巡りを脱し、東京のリアルな生活様式や土着のカルチャーを体験したいと願う外国人ツーリストにとって、浅草の路地裏カルチャーや大正レトロのデザイン文脈は格好のディープスポットとなっている。
英語圏のSNSでは「Tokyo’s Most Iconic Retro Bar」として紹介され、海外のファッションスナップでも東京発のニットスタイルとして取り上げられるケースが激増した。ドメスティックな記号であったはずの存在が、グローバルな文脈で再解釈され、逆輸入の形で国内の熱量をさらに押し上げる好循環が生まれている。