ナックルカーブは、名前に「ナックル」と付いているものの、無回転で不規則に揺れるいわゆるナックルボールとは全く異なる球種です。人差し指を折り曲げてボールに添え、中指と親指でボールを挟み込むようにして強い順回転(トップスピン)を与えることで、落差の大きい急激な縦の軌道を描きます。
打者の視点から見ると、リリース直後はストレートと同じ軌道と初速で向かってくるように見えながら、ホームプレートの手前約3〜4メートルで突如として急降下します。一般的なカーブが「ふわりと浮き上がってから曲がり落ちる(いわゆる山なり軌道)」のに対し、ナックルカーブは「軌道の頂点が低く、打者の手元で一気に沈む」ため、打者はボールが視界から消えたような錯覚に陥り、空振りを喫することになります。
近年のトラッキングデータ分析でも、トップ投手のナックルカーブは回転数が毎分2,600〜3,000回転(rpm)に達し、一般的なカーブ(約2,200〜2,400rpm)を大きく上回る強い縦変化量を記録していることが実証されています。