事件の舞台となったのは、東京都中野区野方にある閑静な住宅街のアパート型マンションでした。被害に遭ったのは、都内のサロンに勤務し将来を嘱望されていた当時25歳の女性ネイリスト。仕事熱心で周囲からの信頼も厚かった彼女が突如として連絡を絶ち、心配した家族と警察によって発見されたのは、変わり果てた姿でした。
現場の状況は極めて異常でした。遺体は浴槽内で発見され、死因は首を圧迫されたことによる窒息死。室内からは金品や被害者の私物の一部が持ち去られており、証拠隠滅を図った形跡が随所に残されていました。事件当初は密室に近い状態であり、侵入経路の特定が難航したものの、警視庁捜査一課は現場周辺の防犯カメラ映像約500台分を徹底的にリレー捜査し、不審な人物の動線を絞り込んでいきました。
捜査の決定打となったのは、遺留物から検出された微物と、現場に残されていた靴底の痕跡(足跡パターン)でした。徹底したローラー作戦と科学鑑定の結果、警察がマークしたのは同じマンションの階下に住んでいた男でした。事件発生から約7ヶ月後、捜査本部は強盗殺人などの疑いで男を逮捕。近隣住民に潜んでいた凶悪犯の逮捕劇は、地域社会に激震を走らせました。