栃の実の苦味取りにおいて、最も重要な工程がアルカリ水溶液を用いたアク抜きです。伝統的な「木灰(草木灰)」を使用する方法と、都市部の家庭でも手軽に入手できる「重曹(炭酸水素ナトリウム)」を使用する方法の2通りが存在します。両者の特徴と作業期間の違いを比較表にまとめました。
【木灰を使った本格アク抜き手順】
鍋に皮を剥いた栃の実と同量程度の広葉樹灰を入れ、熱湯を注いでよく撹拌します。灰汁(あくじゅう)の温度が50〜60度程度に落ち着いたら栃の実を投入し、保温容器や毛布で包んで丸2日間じっくり寝かせます。その後、流水に晒しながら毎日水を替え、3〜5日間かけて完全にアルカリ分と溶出したアクを洗い流します。
【重曹を使った簡単アク抜き手順】
皮を剥いた栃の実1kgに対し、水2リットルと食用重曹大さじ2〜3杯を用意します。鍋に湯を沸かして重曹を溶かし、弱火で栃の実を20〜30分ほど煮ます(煮崩れないよう沸騰させすぎに注意)。火を止めてそのまま一晩放置した後、流水に移して2〜3日間、朝晩水を替えながら晒し続けます。実を少し削ってかじり、苦味が完全に抜けていればアク抜き完了です。