そうした過剰にドラマチックな友情観に対して、極めて現代的で軽やかな解を提示したのが、バカリズム脚本によるドラマ『ブラッシュアップライフ』だった。安藤サクラが演じる主人公・麻美と幼馴染たちが繰り広げる会話劇は、壮大な事件や劇的な裏切りとは無縁の、どこまでもリアルな日常の息遣いに満ちている。
地元のアジトのようなカラオケボックスで、何の生産性もない駄話をひたすら楽しむ彼女たちの姿は、NetflixやAmazon Prime Videoなどのストリーミング配信を通じて日本国内のみならず海外でも熱狂的な共感を呼んだ。友情の本質とは、激しい感情のぶつかり合いではなく、互いの存在をただ肯定し、同じ温度感の時間を共有することにあるのではないか。この作品は、大人の友情における「脱力」の心地よさを鮮やかに証明してみせた。