一聴すると「にんじゃりばんばん」というリズミカルな呪文のようなフレーズが耳に残りますが、歌詞を深く読み解くと非常に繊細なストーリーが浮かび上がります。
作詞・作曲を担当した中田ヤスタカ氏は、忍者の特異な生き方である「姿を隠すこと」「煙に巻いてドロンと消えること」を、好きな人に本当の気持ちを打ち明けられないシャイな片思いに見立てて描写しています。「見つからないように」「誰にも知られずに」というフレーズは、忍者の隠密任務であると同時に、相手に気付かれたいのに恥ずかしくて隠してしまう思春期特有の心理描写そのものです。
単なるファンタジー色の強い言葉遊びにとどまらず、日本古来の「秘すれば花」にも通じる奥ゆかしい情緒を現代のポップスへ見事に昇華させた点が、幅広い世代の共感を呼んだ大きな要因といえます。