多くのメリットがある一方で、一般社団法人のデメリットや法的リスクも正確に把握しておく必要があります。安易な設立が後々の経営トラブルに直結する事例は後を絶ちません。
最大のデメリットは、エクイティファイナンス(株式発行による資金調達)ができない点です。株式が存在しないため、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から出資を受けてスケールを目指すスタートアップには不向きな組織形態といえます。資金調達は銀行借入、助成金・補助金、会費収入、または「基金」という独自の返還義務付き調達制度に限られます。
さらに見落とされがちなのが、一社の理事が負う法的責任の重さです。「非営利だから責任も軽い」というのは完全な誤解です。一般社団法人の理事は、株式会社の取締役と同様に「善管注意義務」および「忠実義務」を負っています。法人の財産管理を怠ったり、法令・定款に違反して法人に損害を与えたりした場合、理事個人が損害賠償責任を追及されるリスクを常に背負っています。