価格高騰の背景には、デザイン的な美しさだけでなく、地球規模での資源制約という冷酷な現実がある。かつてミッドセンチュリー期に多用された高級木材――とりわけブラジリアン・ローズウッドや高樹齢のミャンマー産チーク材は、現在ワシントン条約等によって厳しく取引が制限されているか、あるいはすでに枯渇状態にある。
つまり、半世紀前に作られた上質な木製家具を手に入れること自体が、二度と手に入らない希少資源を手にする絶好の機会なのだ。環境負荷をかけずに上質な暮らしを楽しむ「循環型ライフスタイル」の思想も手伝い、欧米の富裕層からアジアの若手クリエイターまで、本物志向の消費者が市場へと雪崩を打っている。