日本サッカーの歩みを振り返るうえで、男子サッカー世界ランキング歴代最高位として語り継がれているのが、1998年2月から3月にかけて記録された「世界9位」です。しかし、当時の算出方式は対戦相手の強さや試合の重要度が現在ほど厳密に反映されておらず、国際親善試合を数多く消化することで数値を押し上げられた側面がありました。
その後、現行方式に移行してからの男子サッカー世界ランキング推移を紐解くと、フィリップ・トルシエ体制下の2000年代初頭や、ジーコ監督時代の2005年、アルベルト・ザッケローニ体制下の2011年に記録した「13位」が実質的なベンチマークとして機能してきました。
特筆すべきは、森保ジャパン世界ランキングの軌跡です。2018年の発足直後、ロシアW杯後の世代交代期には50位近辺まで後退する場面もありました。しかし、カタールW杯でドイツやスペインを連破し、その後の国際親善試合でも欧州・南米勢と互角以上に渡り合った結果、2026年から2026年にかけて15位前後という極めて高い水準を連続して維持しています。
森保一監督は過去の記者会見で、「FIFAランキングはメディアやファンの皆様が注目してくださる指標であり、チームの成長を測る物差しの一つですが、我々の真の目標はワールドカップの頂点です。目の前の1勝を泥臭く積み上げた先にしかランキングの向上もシード権も存在しません」と語っています。現場の指揮官が見据えているのは数字そのものではなく、強豪国と対等に戦うための組織的な強度と心理的タフネスです。