結論から言えば、「男子校の姫」と呼ばれるポジションの生徒は確実に実在します。ただし、ネット上の創作漫画や過激な体験談で描かれるような「ドロドロとした恋愛バトル」や「完全な女性扱い」とは少々文脈が異なります。
男子校という空間は、日常から女子の視線や異性間の緊張感が完全に排除された特殊なコミュニティです。この極限状態において、集団内には無意識のうちに「愛嬌を振りまく存在」「庇護欲をかき立てるマスコット」を求める力学が働きます。男子生徒ばかりが集まる教室で、小柄で人懐っこく、どこか中性的な容姿を持った生徒が現れた瞬間、周囲は彼を「俺たちの姫」として祭り上げ、コミュニティの潤滑油として機能させ始めるのです。
元ネタとしては、かつての名門男子校における寮生活の手記や、2000年代以降の2ちゃんねる(現5ちゃんねる)での体験談スレッド、さらには『プリンセス・プリンセス』などの学園漫画が挙げられます。フィクションがブームを後押しした側面はあるものの、現象の根本にあるのは過酷な受験勉強や部活動の閉塞感を癒やしたいという男子校特有の共同体心理に他なりません。