今回の取得枠は最大1000億円規模に達するとの見方が強い。かつて半導体冬の時代に苦しんだ同社が、ここまで踏み込んだ資本政策を提示できた理由はどこにあるのか。最大の要因は、フリーキャッシュフローの劇的な改善だ。
市況悪化時には設備投資の厳選や製造コストの削減を極限まで進めてきた。その血の滲むような努力が、市況回復期において一気に利益率の跳ね上がりとして結実した格好だ。積み上がった手元資金をため込むのではなく、即座に市場還元へと回すスピード感は、これまでの日本の半導体大手には珍しい柔軟さを示している。