ネットワーク機器に関しては、過去の常識や断片的な情報に基づく誤解が数多く流布しています。現場検証で見えてきた代表的な3つの誤解を是正します。
誤解1:「高性能なWi-Fiルーターを買えば、どんな回線でも10倍速くなる」
いくら最新規格(Wi-Fi 6EやWi-Fi 7対応)のフラグシップルーターを導入しても、元の回線がVDSL方式(配管の都合で電話線を使う集合住宅向け規格:上限100Mbps)であれば、実測値が100Mbpsを超えることは物理的にあり得ません。ボトルネックとなっている箇所(光ファイバー、ONU、LANケーブルの規格、ルーター)を正しく見極める必要があります。
誤解2:「LANケーブルはどれを使っても速度に差はない」
古いケーブルを使い回している場合、ケーブルの側面に「CAT.5(カテゴリー5)」と印字されていないか確認してください。CAT.5は最大通信速度が100Mbpsに制限されているため、1Gbpsや10Gbpsの高速回線を契約していても速度が大幅に絞り込まれてしまいます。最低でも「CAT.5e」以上、現在であれば「CAT.6」または「CAT.6A」のケーブルを使用するのが必須条件です。
誤解3:「モデムやルーターは年中無休で動かし続けても性能低下しない」
通信機器は24時間365日パケット処理を続けており、機器内部のメモリに不要なキャッシュログが蓄積します。これが原因で動作が重くなり、突然の切断を繰り返すケースが頻発します。月に1回程度、就寝前などに機器を再起動(コンセントを抜いて数分放置)するだけで、通信の安定性は格段に向上します。