物語の推進力となるのは、威勢の良い少年「かんた」と、彼を取り巻く3人の奇妙なあやかし達だ。なかでも、体を折り曲げて異様な動きを見せる「しっかかく」、そして「もんもんびゃっこ」「おたふくかぜ」という個性的すぎる妖怪たちの造形と役者の身体性の高さには目を見張るものがある。
単に恐ろしい存在として妖怪を描くのではなく、どこか寂しがり屋で遊ぶことが大好きな愛すべき存在として演じ切ることで、舞台上に人間味あふれるドラマが生まれる。「かんた」と妖怪たちが遊具で遊び倒し、夜の森を駆け巡る狂宴のシーンは、圧倒的な運動量で演じられる。役者たちの息遣いや汗が客席まで届くほどの熱量が、キャラクターたちを生きた存在として目の前に浮かび上がらせる。