2000年代初頭、日本の民放テレビで流れない日はなかったほどの空前絶後のCMブームがあった。大手消費者金融「アイフル」のコマーシャルだ。クリクリとした瞳で見つめるチワワの「くうちゃん」と、どこかコミカルで愛くるしい「おじさん」の掛け合い。あの絶妙な間合いを生み出した人物こそ、彼だった。
当時の撮影現場を知るスタッフによれば、動物との共演は本来NGテイクが頻発する難易度の高い仕事だという。しかし、彼はカメラが回るたびにくうちゃんとの呼吸をぴたりと合わせ、画面越しに温もりを伝えた。「どうする?」のフレーズとともに一気に人気を集め、お茶の間のアイドル的な存在に登りつめたCMタレントとしての彼の存在感は、広告業界にとっても画期的な成功例となった。