業務停止命令以降、最も深刻なトラブルとなっているのが「中途解約の申出に対する返金停止・大幅遅延」です。
契約当初、同社は「所定の手数料を支払えば、申請から一定期間内に中途解約が可能」と説明していました。しかし、行政処分の報道を受けて不安を抱いた出資者から解約申請が殺到すると、運営側は突如として「解約の受付留保」「返金実行時期の無期延期」を通知。解約を求めても資金が一切戻ってこないという阿鼻叫喚の事態に突入しました。
なぜ解約金が払えないのか。真相は、「会社の手元資金の枯渇」と「保有不動産の換金性の低さ」にあります。集めた数百億円単位の資金は、成田市街地から離れた広大な原野・山林の買収や造成費用、派手な広告宣伝費、そして既存出資者への分配金の支払いに充てられており、口座に即座に払い戻せる現金は残されていませんでした。
現地を訪れると、成田プロジェクトの過酷な実態が浮き彫りになります。公式計画では、巨大な展示場、ホテル、商業施設が立ち並ぶ国際拠点「ゲートウェイ成田」が誕生するはずでした。しかし、実際に目の前に広がるのは、造成途中で重機がまばらに置かれたままの赤土と草むらです。一部でインフラ工事や土砂の搬入は行われたものの、商業施設として収益を生み出すフェーズには程遠く、周辺の不動産鑑定業者からも「この広大な敷地を現状のまま買い取れる民間事業者は皆無に近い」と冷酷な評価が下されています。売却して出資金を清算することすら不可能な袋小路に陥っているのが冷徹な現状です。