戦後、米兵の帰国に伴い不要となった上質な家具が集積したことで生まれたのが、大山の「ファニチャーストリート」だ。ミッドセンチュリー調の重厚なサイドボードや、米軍規格のアームチェアが整然と並ぶショップ群は、今や沖縄のカルチャーを象徴する景観として定着している。
時代の波とともに店舗数の減少が危惧された時期もあった。しかし現在、沖縄県インテリア家具協同組合を中心に、旧来の職人技を継承しながら現代の住環境に合わせたアップサイクルを行う動きが加速している。単なる中古品の販売から、空間提案を含めた高付加価値なヴィンテージ家具・インテリア産業へと脱皮を図っているのだ。ショップを覗くと、長年使い込まれたウォールナット材の深みのある木目が、訪れた若者の足を止める。